白鳥哀歌

成田です。

 
今年もあと残りわずかな時間となってしまいました。皆様はどのようにこの大晦日をお過ごしでしょうか。

 
私にとっての今年は、身近な人への想いが「伝わらない」ことに苦悩した一年でした。

自分がいくら想っても人から自分が想われることは絶対にあり得ない、という考えを根っこに持っているやっかいな愛着障害児（著書でdiscloseしてるので・・）なので、容易に傷つきます。

でも、職業人としては、「全力で人を想い続ける」ことが使命なので、今年は、かなり「白鳥度」が高い一年でした。

あ、「白鳥度」っていうのは水面上の優雅な姿と水面下の水搔きの激しさのギャップね（笑）。

 
そのせいか、今年後半は身体にストレスサインが続出しました。

いつも皆さんに説教しているように（笑）、私は何がなんでも一所懸命「寝て・食べて・身体を動かして」を頑張って、常に自分メンテナンスしていますが、さすがに心が落ちると眠りの質が落ちて、そうすると身体がやられます。

そういうとき、整体や鍼のお世話になるのですが、今年は何人もの方に絶句されました。

「こ、こんな体なのに、そんなに元気に振る舞って・・・気力だけでやってるのね。」

そうです。それが私の職業だから。

一人でも多くの方に笑顔になっていただきたいから。

この年末はいよいよ調子が悪くなり、得体のしれない発疹が体全体を覆って、顔もお岩さんみたいに腫れたのを化粧でごまかして外来に出ました。

 
そんな「お岩さん外来」にI君が来てくれました。

リュックに大事そうにつけて来てくれたキーホルダー。

 


 
アクシス子どもの日・第二回「科学実験の日」で作ったキーホルダー。

当日はただの白い物質だったものが、翌日以降になり虹色の液晶になっていく、という実験でした。

写真がへたくそでわかりにくいですが、実験から10日後、本当に美しい虹色に光っていました。

「あとから、どんどん色が変わってきれいになってきたんだよ！」目をキラキラさせてI君が報告してくれました。

 
今宵、一年を振り返って皆さんは何を想い出しているのでしょう。

 
私にとっての今年一番の「美味しかった！」はアクシスのみんなでわいわい作ったハワイの自炊ディナーです。

今年一番の「楽しかった！」はアクシスのみんなと笑い転げた筑波山の登り路です。

今年一番の「会えた！」は、アクシスに新しいスタッフとして来てくれたみんなが、会員様と出会い、化学反応が起こっているのに会いまみえた奇跡です。

 
想いは容易に伝わらない、それが現実です。哀しい白鳥です。

でも、いつか・・・1年後、5年後、いや10年後かもしれないし、もうその時私はいないかもしれない。

そんなころに、確かに今年共有したはずの想い出が、I君の液晶キーホルダーのごとくみんなの心にも虹色の光を灯し、「こころの脳」が育つ役に立ってくれる、と私は信じたいです。いや、信じないと「白鳥度」が下がってブクブク沈んでしまうので（笑）、信じます。信じ切ります。

 
あと数時間で来る次の年が、皆さまにとってかけがえのない幸せを運んできますように。

今年一年、本当にありがとうございました。

来年も、アクシスをどうかよろしくお願いいたします。

 
成田奈緒子