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子育て科学アクシスブログ


信頼して任す

こんにちは、成田です。

 
今や「過去最高を更新しました」という数字を聞いても驚かなくなったコロナ感染者数ですが、皆さんはお元気でお過ごしでしょうか。

 
そんなこんなでバタバタしているうちに、もう本日は節分です。恵方巻の日です。

子どもが小さい頃は私もしっかり豆まき、しっかり恵方巻、しっかりイワシを焼いて、なんてやってましたが最近はずぼらになりました。今朝はちょっと豪華なサンドイッチを作ったので、これを無言で北北西向きで食べて節分終了としました(笑)。

 
以前も書いたように、子どもは育てたようにしか育たないので、特に幼少期には、伝えたい伝統行事や親の行動規範をしっかり子どもに見せることは大事であると私も思っています。

そういう意味で、子どもの食べること(とか寝ること起きること)について、親がしっかり考えてお世話をすることは幼少期の脳育ての要といっても過言ではありません。いわゆる「からだの脳」ですね。

 
でも、なんだか最近「?」と思ってしまうのは、子どもの脳が明らかに育ちあがった成人期になっても変わらない態度でいる親御さんがあまりにも多いことです。

子どもがもう20歳にもなっているのに、いまだに朝起こしてあげて、3食きっちり準備してあげて、食べさせてあげて、なんてことが本当に必要なのでしょうか?

親御さんはフルタイムで必死で働いていて睡眠時間を削って頑張っている。

一方の子どもは無所属在宅者で一日の中で行っていることと言えばオンラインゲームだけ。

そんな家庭でも親御さんは当たり前のようにたくさんのおかずを作って冷蔵庫に置いて「早く起きなさいね」と声をかけて仕事に出かけるのです。

 
なぜ、「お母さんは毎日忙しくてあなたは暇である。そして、あなたはきっと一人でごはんを作ることも上手にできると思うので、これからごはんは作らないことにします。お金は出すのでスーパーにお買い物に行って、可能ならお母さんの分までごはんを作ってください。お母さんは朝は6時半に食べないと仕事に間に合わないので、その時刻までに朝ごはんを作ってください。」と親御さんが言わないのか、私には不思議でたまりません。

 
・・なぜなら、実は実際娘が浪人生になったとき、この言葉を本当に私は言ったからです。

これからどこにも所属せずに毎日家にいる!ならばぜひぜひ家事を分担してもらわねば!と速攻提案しました。

娘は「OK」と言って、いろんなおかずをクックパッドを見ながら次々作ってくれましたので、仕事から帰る楽しみがぐんと増えました。

朝も支度して食卓につくと、ちゃんとほかほかの朝ごはんが待っている!

「なんだかこれ、楽しいわ~♪ごはん作んなくていいし。あんたがず~っと浪人しててくれたらいいのに~。」と言って「やめてよ縁起悪い!」と娘に怒られた覚えがあります(笑)。

 
もちろん親としては、「こんなに家事労働させてしまって、もしこの子が来年も合格できなかったらどうしよう」と不安にならなかったかというとウソになります。

でも、その気持ちを前面に押し出して親がふるまったら。もし「家事なんてさせたらあなたは絶対に来年も合格できないから、とにかく勉強を優先して頑張りなさい」と親が決めつけてしまったら。その子どもはどんな気持ちになるでしょうか。その方が私にとっては怖かったです。

そう、その時から子どもは「親にも信頼されないかわいそうな子」になってしまうからです。

かわいそうな子は頑張れません。

だからこそ、親は「必死で」子どもを信頼するのです。信頼して任せるのです。

信頼して任された子どもは頑張ります。最初は失敗しても頑張っていつか成功を手にします。

その自信が社会へ出るエネルギーになります。

 
信頼して任す、はとても大変ですがそれこそが、年長になった子どもを持つ親御さんに求められる、重要な資質なのかもしれませんね。

とりあえず娘は浪人時代の修行の効果で(笑)、今や家に帰ってくると頼まずともなんでも自発的にやれる便利屋になりました。

 
成田 奈緒子