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子育て科学アクシスブログ


「大人になってから発達障害と診断された当事者からの発信」を開催しました!

こんにちは。黒岩です。

夏と言えば、冷えたスイカが何より楽しみな私ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 
さて、アクシスでは7月28日(火)に「大人になってから発達障害と診断された当事者からの発信」を開催しました。

今回のゲストティーチャーには、発達障害当事者として成人期の自立を模索してきたお二人(藍さん・拓也さん)にお越しいただき、超満員の会員さまにご参加いただいてのワークとなりました。

 
昨年の「発達障害と知らずに育った29歳女性が語る:自立力を得るための時短テクニック」ワークでもお話しいただいた藍さんは、この1年間の劇的な変化を話して下さいました。

 
私が初めて藍さんにお会いした頃は、2週間に1回の通院日のため、1週間かけて通院する体調を整え、通院するだけで疲れ切ってしまい、その疲れを通院日の次の日から1週間かけてとる、という生活を送っていました。

そんな状態だった藍さんは、自ら、生活リズム、食事、ヨガなどを通してじっくりご自身の身体と向かい合い、ご自身の「身体が喜ぶこと」を実践することで体調が安定し、今回のワークにご参加いただいた会員様曰く「藍さんしか持ちえない美しさ」を獲得されました。

すると、体調が安定してきた昨年、知人からアルバイトの依頼を受け、今も仕事を続けていることや、藍さん自身が「絶対無理だと思っていた」と話す教習所通いと運転免許の取得ができたこと、 そして、ついには伴侶を得る(おめでとうございます!!)といった、ご自身の生活にポジティブサイクルが作られたのです!

 
聴いているだけでワクワクするような時間を提供してくださった藍さんは、9月20日(日)の10時20分~12時に「夫婦のありかたを考えるワーク -藍さんご夫婦の生活実践編-」のゲストティーチャーとして、ご主人とともに再登場します!

新生活に慣れるための具体的なポイントをお聞かせいただけるそうですので、ぜひご参加くださいね。

 
そして、仕事や旅、人との出会いを大切にしている拓也さんは、20歳の頃に初めて発達障害と診断され、自分と向き合い、家族と話し合い、自分なりの道を模索してきた経験について、じっくり話してくださいました。

小学生の頃、拓也さんご自身は自覚していなかったけれど、特別支援を受けて通学していたこと、中学生の頃はいじめられたけれど、「学校は休んじゃいけないところだと思っていた」とのことで、頑張って学校に通い続けたというエピソードを、ご自身の心情を交えて語ってくださいました。

また、高校から大学に進学し、徐々に大学に通えなくなり中退したこと、そして、拓也さんとしては「晴天の霹靂」ともいえる発達障害の診断を受け、ショックと混乱を極めた時代をどのように過ごしてきたか、そして、現在に至るまでの経緯は、成人になってから発達障害の診断を受けた人たちに関わる親御さんや支援者の方々の参考になったことと思います。

 
そして、今回は、ワークの参加者として拓也さんのお母さまもお越しくださり、母の立場からのエピソードを、ユーモアを交えてお話しくださいました。

拓也さんが5歳の頃、家族と一緒に初めて東京に出かけ、タクシーの窓越しに東京の景色を眺めていると、拓也さんは「ボク、ここ見たことある!!」と話し始めたそうです。

お母さまは「初めて東京に来るんだから初めて見る景色だよね」と疑っていたそうですが、東京から自宅に戻り、拓也さんが当時大切にしていた百科事典をめくりながら「ほら!」とお母さまに見せたページこそが、まさにタクシーの車窓から東京タワーの風景だったそうで、お母さまは「この子、本当に変な子だわ~!!」と感じ、その「変な子だわ~!」という感覚を持ちながら拓也さんの子育てに向き合っていたそうです。

その「変な子だわ~!」を楽しめたからこそ、今の拓也さんがあるのだなと実感しました。

 
さらに、お二人が共通して話されていたのは、「ご家族のバックアップがとても大きな支えとなったが、担任してくれた先生や支援機関のスタッフなど、相談に乗ってくれる第三者がいることで安心できた」ということでした。

アクシスも、皆様にとって「相談できる第三者」となれるよう、研鑽を重ねていこうと心に誓った私です。

 
アクシススタッフは、お二人とは10年ほど前からのお付き合いとなりますが、お会いするたびに大躍進している藍さん・拓也さんからエネルギーをもらえた1日でした。

 
黒岩美喜