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子育て科学アクシスブログ


日本を開こう!~アクシス流経済教育ワーク~

皆さんこんにちは。成田です。

 
今日は、以前から娘がお世話になっている某団体の集合教育に来ています。

 
アメリカでかれこれ60年以上前に発足したこの団体、ただただ、「偏見のない子どもを育てるためには、11歳の時に世界中の同年齢の子どもたちと一緒にキャンプ生活をさせるのが効果的である。」という思想のもと、子ども達を12か国から計60人集めて1ヶ月キャンプさせます。

 
うちの娘も本当にありがたいことに、この団体のおかげで成長させて頂きました。

そして、この団体のすごいところは、その運営すべてが保護者に委ねられていることです。パストキャンパー(キャンプ参加経験のある子)の親は、必ず何かの役職につき、全世界共通のマニュアルに沿って組織を運営していきます。

学校のPTAとかも同じといえばそうなんですが、良く考えると年端も行かぬ我が子を、親も行ったこともないエクアドル、とかコスタリカ、とかペルー、とか(私はどうもパディントンの出身地「暗黒の地ペルー」が頭から離れない…)に1ヶ月も派遣するという大事業、かなりリスキージョブですよねえ。

今日の集合教育でも、リーガルフォームなる英語の書類を親御さんは必死で記入してますが、これ、「私の子を完全に私の親権からはずしてリーダー(大学生とかの大人が1チーム一人ついていく)に全面委譲するね!!」という法的威力を持つ書類なんです。

考えてみれば大胆不敵な行為ではありませんか!!

私の娘は、この団体が好きすぎてついに16歳の時には全く一人でスウェーデンまでキャンプに参加しに行ったのですが、このときは、さらに「未成年を一人で国際便にのせる許可」「未成年を一人でホテルに泊める許可」などさらにたくさんの書類が必要でした。

 
事故があっては大変なので、一つ一つ本当に慎重に抜かりがないよう、準備を重ねていきます。しかも、毎年派遣チームは20以上あります。

いやいや、本当に大変な仕事だと思うのですが、60年間脈々と無事故で続けられている。かの中曽根元首相もパストキャンパーだと伺いました。

日本人は寄付とかボランティアとか国際交流とかに消極的なイメージがありますが、どうして捨てたもんじゃない、と毎年ここに来るたび思います。

本当に、皆さんに頭が下がりっぱなしです。

 
今、海外からたくさんの旅行者が日本に遊びに来ていますが、きっとこの団体のパストキャンパーたちは、差別感覚なく暖かく迎え入れているのだと思います。もはや日本人は自国だけで生き延びることは困難であることをもっと強く自覚して、一人一人が本当の意味で「開く」必要があります。

残念ながら現実はそれにはほど遠い感を持つのは私だけでしょうか。

 
先日のTママによる素晴らしい「アクシス流経済教育ワーク」にご参加されなかった皆さんは大変損をしています。

参加された方は皆、体感しました。「日本は沈み行く船」であることを。

欧米諸国と比較すると、日本人はお金を外に循環させず、家庭の中で貯め込む傾向があります。自分の家だけ、自分の使う分だけ、現金を持っておけば安全、安心。国民の多くが持つその考えによって、日本はこの20年ほどで個人資産が全く増えていないのです。一方で、常に循環させる経済思想がある米国では、今や日本の6倍以上の個人資産保有を誇ります。

 
私自身、いろんな家庭のお話を伺って良く驚くのが、「お裾分け」をしなくなった日本の状況です。隣人と話もしたことがないという方の多いことといったら…

日本では、経済だけでなく、いつのまにか心までも家庭単位で閉じ切ってしまったようです。それがどれ程日本という船を危険な方角に誘導していくことなのか、いい加減大人たちに目を覚ましてほしい、と心から思います。

お互い様、お陰さま、どうぞどうぞ家族以外の誰かのために、と無償で差し出すお金や心や労働を、大人が見本として見せてあげてほしいものです。

この団体で、リスクを負いながら、せっかくの仕事の休みの日の時間を奪われながら、無償で働いている皆さんをもっともっと、「自分の子どもと自分たち」の幸せだけを祈って生きてる、かなりたくさんのselfishな日本人家庭に知らしめたいです。

 
……とはいえ、かくいう私も、実は忙しくてこの団体の定例会はサボりっぱなしで、全然きちんと活動できているわけではないのですが、「医療アドバイザー」という役職を仰せつかり、毎年感染症と予防接種についてのお話を、参加保護者にさせてもらっています。

自分も経験した不安、今年参加の保護者の皆さんが感じてるだろう不安を少しでも軽減出来るように、今から誠意を込めてお話ししてきます!

 
 
成田奈緒子