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子育て科学アクシスブログ


ギリギリの人生

上岡です。

先日、散歩していると空が重たくなってきました。

丸腰で抗う手段が何もなく、濡れて困る書籍が入ったバッグを背負っており、目的の駅まで当面、雨宿りをするような場所もなく。

足早になりました。

駅が見えてきたころ、雨がポツリと頭を濡らしたので、駆け足で駅にたどり着きました。

その途端、空から大粒の雨がザー!

 
…ということはなく、

駅に着き、トイレに行き、ホームに行き電車を待ち、電車が停まり、乗り、走りだし、とその頃に雨が降り出しました。20分ほど余裕がありました。

 
で、この話を誰かにするときは当然

「間一髪で雨が降り出してさ~」

と言います。

 
こうして盛ってしまう理由は1つです。

「雨が降ってきたらとても困る場面に遭遇し、とても心細かったことをわかってほしいから」です。

共感してほしいために、事実は置いておいて盛ります。

「駅にたどり着き、そのあとゆうに20分ぐらいしたら雨が降り出してさ~」だと、あの心細さをわかってもらえません。

 
「ぎりぎり足りてさ~」

「ぎりぎり間に合ってさ~」

「ぎりぎり見つけてさ~」

の「ぎりぎり」は、たいていぎりぎりではなく、「とっても焦ったんだよー」という気持ちを相手に分かってほしいから吹き出てくる言葉です。

 
盛るときに使いやすい言葉は他にもあります。「いつも」「ずっと」や「良いとこ無し」などなど。

「あの人、いつも私に嫌なことするんだよ」

「あの人、良いところ無しだ」

 
「本当にいつも?」「本当にずっと?」「本当にいいところが無い?」かどうかは一旦置いといて、

そのときの心情は、話し相手に「自分がそのとき不快であった気持ちをわかってほしい!」わけなので、盛りまくります。

で、気をつけなきゃいけないことが。

言葉はいい意味でも悪い意味でも、自分に信じ込まれせる力があります。

繰り返し同じ話をしているうちに、本当に相手のことを

「いつも嫌なことをする人」「ずっとそういう人」「いいところ全然無い人」て思ってしまうことが。

自分で盛ったことを忘れ、どんどんイライラをつのらせてしまう…あまり健康によろしくありません。

盛って共感されてすっきりしたあとは「ま、そうは言っても、あの人も良いところもあるんだけどね~」と平地にする癖をつけとこうと思ってます。

 
上岡