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子育て科学アクシスブログ


皆さんこんにちは。成田です。

 
先日仕事の空き時間がぽっと生じてその空き時間にぴったりはまったので「累(かさね)」という映画を鑑賞しました。

この映画、ご存じの方も多いと思いますが、若手の実力派女優さん二人が映画の中でも女優さんを演じているのですが、うち一人(累)は顔に醜い傷がある、が、演技は抜群。もうひとり(ニナ)は顔は美しいが演技は下手、という設定です。

いわくつきの口紅を塗ってキスをするとなんと顔が入れ替わることを利用して、累の演技力とニナの美貌を手に入れ、スターダムにのし上がり・・という摩訶不思議な話なのですが。

 
実はこれ、江戸時代に実在した累という醜婦が、夫に「醜いから」という理由で殺される。その怨念がのちに次々後妻を呪い殺した、という哀しく恐ろしい物語がもとになっています。

累の物語はその後江戸末期に三遊亭円朝が「真景累ヶ淵」という怪談噺に脚色して大ブームを巻き起こしました。

 
なので、現在江戸勉邁進中の成田としては、とても興味深く観ることができました。

で、終了後急いで本屋さんに行き、落語「真景累ヶ淵」を読破しました。

おー!映画とリンクしている。

だって何より、劇中の累の苗字が「淵」って・・・(爆笑)

でも、美しい女性の顔がたちどころ醜く変形している様(映画ではもちろんCGですが)を見ていると、落語と映画と、そして教科書に載っている実際にいた累の悲話と、すべてがリンクして情や怨念といった女性の魂の凄みが一気に伝わりました。

そしてそして、はじめて私は知りました(皆さんはとっくにご存じだったのかもですが・・)。

なんと累さんって茨城県水海道市の方。

累が淵って私の家から車で20分くらいのところにある!今もある地名!びっくりです。

累さんのお墓が近くのお寺にあるそうなので、ぜひ一度お参りしたいと思います。

 
映画は、本当にお二人の女優さん(土屋太鳳さんと芳根京子さん)の演技がうまく、カメラワークも素敵で劇中劇はど迫力があり、引き込まれました。もちろん現実離れした話ではあるのですが、こうやって江戸時代の実在の女性の哀しい魂がある意味継承されてきていることが、伝統と革新をないまぜにした素晴らしい日本芸術って気がして、嬉しいです。

累さん、安らかにお眠りくださいね・・

 
成田