ロジックは大事ですが・・・
2023.08.15
皆さんこんにちは。成田です。
お盆に台風直撃で、お出かけ予定が変更になったり、大変な思いをされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ところで、ご存じの方も多くおられますが私は4年前から演劇修行中で(笑)、週2回ずつ舞台の稽古に通っているのですが、その稽古場が東京の特に勉強熱心なご家庭が多いことで有名な区で行われることが多く。
ちょうどお母さま方が公文のお教室にお迎えに来られる時刻と、私がひたひた稽古場に向かう時刻が一致することが多いのです。
このお母さま方が帰宅しながらお子様にかける声掛けが(真後ろを歩いてらっしゃるもので)、良く聞こえるのです。
例①「ママが、いつも言っていることをあなたは聞いていると思うの、『走ってはいけません』って。なのにあなたは必ず毎回走ってしまうのはどうしてなのかしら。これはママとあなたのお約束なのよ。今まで、毎回それを言っているのにあなたはママとのお約束をこんなに簡単に破ってしまうのね。こういう、お約束を守れない子どもをママは信用することができません。・・・・(以下延々繰り返し続く)」
例②「え?また筆箱を公文のお教室に忘れてきたっていうの?それは、もうわざとっていうことよね。公文のお教室に戻って、お友達とお話しをしたいから、わざと置いてきたのよね。ママにはなんでもわかるのよ。今日は、取りに戻ることは許しません。今から○○君(弟と思われる)の保育園にお迎えに行かなければならないことを、あなたももちろんわかってるでしょ。そういう、勝手で自分中心の考え方は、ママは許せないのよ。・・・(以下延々繰り返し続く)」
まじで、聞いててこちらが(全くの他人なのに、しかも私に言われている言葉じゃないのに)めっちゃ苦しくなります。こんな感じで「めっちゃ正論」風なお小言を、全く感情が読み取れない口調で(まだべらんめえ口調で怒鳴ってる方がまし!)淡々と延々とお話しされてるお母さま方の声が、幼少期に私が体験した母の記憶と重なって、逃げ出したくなる辛さです。
良かれと思って、そして「叱っちゃいけない」と思ってるからこそのお小言なのでしょうが。お母さま方なりにロジックを持って伝えているおつもりなのでしょうが。でも、100歩譲ってロジックだとしても、この年齢(小学校1-2年と思われる)には入れる必要のないロジックです。これは、ただの「脅し」です。
一度、あまりに苦しくて怖くて、信号待ちのときについ、後ろを振り向いて親子を見ちゃったことがあります。下を向いて無表情でとぼとぼ足を引きずる子ども。その傍らで、能面のように表情なく子どもに向かって延々お話しされているお母さま・・・が、その瞬間、キッと顔を上げてこちらをにらみつけました。こ、こ、こわ~~~~っ!!
一瞬、昔読んだ「三枚のお札」という絵本を思い出した成田でした。
例①「よくまあ、公文で勉強したあとなのにそんなに走れるねえ。母はついていけないよ~~。(子どもがぶつかった人に)あ、ごめんなさい!すみません!・・お!それでも君は赤信号ではちゃんとストップできるんだ。さすが小学生になったら賢くなったねえ。歩いてる他の人をもっとうま~くよけられるようになるといいね!」
例②「筆箱、公文に置いてきちゃったの?なるほど~。めっちゃラッキーじゃん!次の公文の日まで『筆箱ないから勉強できませ~ん』って言えるね(笑)。え?取りに帰りたい?そうなんだ~勉強したいんだ~。えらいじゃん。どうする?○○君が保育園で『おなかすいたよ~~!!え~ん、早くお迎えきて~!』って言ってるけど、もうちょっと待たせてダッシュで取りに帰る?それか、まず○○君をお迎えして、それから公文に戻ることもできるよ。それか、ママが特別に筆箱を次の公文まで貸してあげることもできるよ。」
すたこらさっさと足を速めてその場から立ち去りましたが、後日こんなアクシス的回答例を考えてみました。
もちろんこれが正解というわけではありませんが、少なくともあの子をもっと笑顔にはできるかな、とは思ったりします。
成田 奈緒子
お盆に台風直撃で、お出かけ予定が変更になったり、大変な思いをされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ところで、ご存じの方も多くおられますが私は4年前から演劇修行中で(笑)、週2回ずつ舞台の稽古に通っているのですが、その稽古場が東京の特に勉強熱心なご家庭が多いことで有名な区で行われることが多く。
ちょうどお母さま方が公文のお教室にお迎えに来られる時刻と、私がひたひた稽古場に向かう時刻が一致することが多いのです。
このお母さま方が帰宅しながらお子様にかける声掛けが(真後ろを歩いてらっしゃるもので)、良く聞こえるのです。
例①「ママが、いつも言っていることをあなたは聞いていると思うの、『走ってはいけません』って。なのにあなたは必ず毎回走ってしまうのはどうしてなのかしら。これはママとあなたのお約束なのよ。今まで、毎回それを言っているのにあなたはママとのお約束をこんなに簡単に破ってしまうのね。こういう、お約束を守れない子どもをママは信用することができません。・・・・(以下延々繰り返し続く)」
例②「え?また筆箱を公文のお教室に忘れてきたっていうの?それは、もうわざとっていうことよね。公文のお教室に戻って、お友達とお話しをしたいから、わざと置いてきたのよね。ママにはなんでもわかるのよ。今日は、取りに戻ることは許しません。今から○○君(弟と思われる)の保育園にお迎えに行かなければならないことを、あなたももちろんわかってるでしょ。そういう、勝手で自分中心の考え方は、ママは許せないのよ。・・・(以下延々繰り返し続く)」
まじで、聞いててこちらが(全くの他人なのに、しかも私に言われている言葉じゃないのに)めっちゃ苦しくなります。こんな感じで「めっちゃ正論」風なお小言を、全く感情が読み取れない口調で(まだべらんめえ口調で怒鳴ってる方がまし!)淡々と延々とお話しされてるお母さま方の声が、幼少期に私が体験した母の記憶と重なって、逃げ出したくなる辛さです。
良かれと思って、そして「叱っちゃいけない」と思ってるからこそのお小言なのでしょうが。お母さま方なりにロジックを持って伝えているおつもりなのでしょうが。でも、100歩譲ってロジックだとしても、この年齢(小学校1-2年と思われる)には入れる必要のないロジックです。これは、ただの「脅し」です。
一度、あまりに苦しくて怖くて、信号待ちのときについ、後ろを振り向いて親子を見ちゃったことがあります。下を向いて無表情でとぼとぼ足を引きずる子ども。その傍らで、能面のように表情なく子どもに向かって延々お話しされているお母さま・・・が、その瞬間、キッと顔を上げてこちらをにらみつけました。こ、こ、こわ~~~~っ!!
一瞬、昔読んだ「三枚のお札」という絵本を思い出した成田でした。
例①「よくまあ、公文で勉強したあとなのにそんなに走れるねえ。母はついていけないよ~~。(子どもがぶつかった人に)あ、ごめんなさい!すみません!・・お!それでも君は赤信号ではちゃんとストップできるんだ。さすが小学生になったら賢くなったねえ。歩いてる他の人をもっとうま~くよけられるようになるといいね!」
例②「筆箱、公文に置いてきちゃったの?なるほど~。めっちゃラッキーじゃん!次の公文の日まで『筆箱ないから勉強できませ~ん』って言えるね(笑)。え?取りに帰りたい?そうなんだ~勉強したいんだ~。えらいじゃん。どうする?○○君が保育園で『おなかすいたよ~~!!え~ん、早くお迎えきて~!』って言ってるけど、もうちょっと待たせてダッシュで取りに帰る?それか、まず○○君をお迎えして、それから公文に戻ることもできるよ。それか、ママが特別に筆箱を次の公文まで貸してあげることもできるよ。」
すたこらさっさと足を速めてその場から立ち去りましたが、後日こんなアクシス的回答例を考えてみました。
もちろんこれが正解というわけではありませんが、少なくともあの子をもっと笑顔にはできるかな、とは思ったりします。
成田 奈緒子