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子育て科学アクシスブログ


表現の奥深さ

こんにちは、成田です。

夏至を過ぎ、これからいよいよ暑さ本番なんでしょうね。皆さん、体調はしっかり整えてありますか??

 
ところで先日、アクシスでは「非言語コミュニケーションDAY」が開催されました。

午前は成田の「表現で生かされる言葉、生かされない言葉」というワークで同じセリフでもコミュニケーションの手段をあまねく使えばずいぶん伝わり方が違うということを体感していただきました。

そして午後は、上岡の「演劇ワーク-体で遊ぼう-」!

演劇経験の長い上岡ならではの、身体感覚を研ぎ澄まし、自分の感性を研ぎ澄ますワークです。

いつもなら私もしっかり参加するのですが、現在坐骨神経痛が出ていて運動ができない身体なので、今回は傍観者となることにしました。

 
ペアの相手の指示に従い倒れたりくねったりひねったり伸ばしたり・・・皆さんの体が、普段は動かない方向に動きます。不自然な態勢になって苦しそうな方も(笑)。

そしてその態勢で出てくるセリフは・・・?と問われた時のお答えが、傍観者としては結構面白かったです。

 
なぜなら、その態勢がそれまでに起こった(と妄想された)ストーリーの果てに、起こした行動の瞬間をとらえたものである、としてセリフ考えつく人もいれば、ストーリーというよりはその形を記号としてとらえ、「こういう形の時にはこういうことを考えていることが多い」という定型からセリフを考えつく人もいて。

考えてみれば毎日の生活は「定型的」なことの繰り返しなわけなので、皆同じ行動・同じ考え方を繰り返しているように見えがちです。でも、こういう「非日常」の場に置かれると、それぞれの個性的な内面が浮き彫りになるんだなあ、と改めて面白く感じたわけです。

 
そして、セリフに込める感情にも、かなり個人差が見られて、これまたとても面白かったです。

きっと、人によって同じ現象が起こった時に動く感情の振れ幅がかなり違うのでしょうね。感受性の差とでもいいましょうか。

私は、どちらかと言えば感受性が高い方なので、たぶんこのワークに参加してたらきっと感情を大きく振れさせ妄想を働かせたセリフを吐いたに違いないのですが、客観的に今回観察してみて、「ああそうか」とわかったことがあります。

感受性が高いということは、日常に起こったやや非日常なできごとに対して大きく感情を揺らしがちであり、もしかしたら悪い方に妄想も膨らむかもしれない危険をはらんでいるということです。

でも、何事も記号としてとらえ「こういうことなのね」とあまり振れ幅を大きくせずにいられる人は、とても楽しい・嬉しい・最高!という感情もない代わりに大きな落ち込みも経験せずに済むかもしれないわけで。

 
つまりは、ほどほどの鈍感力と感受性を兼ね備えることが、生きていくうえでは一番大切なことなんですね。

坐骨神経痛でワークに参加できなかったおかげで、ずいぶん勉強することができました!

 
上岡の演劇ワークはシリーズ化されており、成田のレパートリーにない内容盛りだくさんで皆さんにお楽しみいただいております。ぜひ、あなたもご参加くださいね。

 
成田奈緒子